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レスポンシブデザインについて

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近年、様々なデバイスが市場に登場し、ユーザーはスマートフォン、タブレット、デスクトップ、ラップトップなどさまざまなプラットフォームでウェブを閲覧しています。この多様な環境に適応するために、Webデザインの分野では「レスポンシブデザイン」が重要なトピックとなっています。レスポンシブデザインは、異なる画面サイズや解像度に対応し、ユーザーエクスペリエンスを最適化する手法です。
当社では近年は、特にご指示がない場合は基本的にレスポンシブデザインを採用しています。

ここからは、「レスポンシブデザイン」とは何かを解説させていただきます。

レスポンシブデザインの基本原則

フレキシブなグリッドシステム

レスポンシブデザインでは、フレキシブなグリッドシステムを使用してコンテンツを配置します。これにより、画面サイズが変化してもデザインが崩れず、適切に表示されます。

レスポンシブイメージ

→ グリッドシステムとは

グリッドシステム(Grid System)は、主にウェブデザインや印刷デザインにおいて使用されるレイアウトの手法で、コンテンツを整理して視覚的に整列させるために利用されます。
グリッドシステムはページを縦横のラインや列に分割し、それらに基づいてテキストや画像などの要素を配置します。これにより、デザインが一貫性を持ち、視覚的に整然としたレイアウトが実現します。

<主な特徴>

  • 列(カラム): ページは複数の列に分けられ、コンテンツはこれらの列に沿って配置されます。たとえば、12列のグリッドシステムでは、1つの要素が1列から12列分の幅を取ることができます。
  • ガター(隙間): 列と列の間にあるスペースで、要素間に余白を持たせ、視覚的な余裕を作ります。

レスポンシブデザインでのグリッドシステムは、画面サイズに応じて列の幅が自動で調整されます。たとえば、デスクトップ画面では12列のレイアウトでも、スマートフォンでは1列に変わるというように使用されます。
レスポンシブデザインとグリッドシステムは非常に親和性が高いと言えます。

グリッドシステムイメージ

<メリット>

  • 整列と秩序: 要素を整列させるための指針となり、デザインの一貫性を保つ。
  • 効率的なレイアウト作成: デザインの再利用が容易になり、ページ間の一貫性が向上する。
  • レスポンシブ対応: 画面サイズに応じたレイアウトの調整が自動化される。

メディアクエリを活用

メディアクエリとはホームページのレイアウトやデザインに使用するプログラミング言語CSS(Cacading Style Sheets)の機能で、デバイスの特定の条件(画面サイズ、解像度など)に基づいて表示のスタイルを変更し、異なるデバイスに対応したスタイルを提供できます。この手法はリキッドレイアウトともいわれ、レスポンシブデザインにはなくてはならない要素です。
これによりスマホ、タブレット、PCで表示を自動的に変えることが可能で、モバイル版を表示などのボタンを押す必要がありません。

柔軟な画像

画像のサイズも考慮する必要があります。大きな画像は読み込みに時間がかかり、モバイルユーザーにとっては負担となります。レスポンシブな画像の利用や、画像の遅延読み込みなどのテクニックが有効です。そういったことを配慮して作成する必要があります。
また、最近のスマホは4Kなどに対応するため画面解像度が高く設計されている傾向が強く、昔のホームページの画像を再利用しようとした場合、粗い表示になる不具合が発生する場合があります。
イメージ画像に関してお客様に画像をご用意していただく場合は、できるだけ大きめの画像をご支給いただき、当社で適切なサイズに変更して使用させていただくケースが多いです。
大きな画像がない、適切な画像がないなどでお困りの場合は、新しく撮影したり、著作権フリーの画像を購入したりなども可能ですので、ご相談ください。

レスポンシブデザインの利点

ユーザーエクスペリエンスの向上

レスポンシブデザインにより、閲覧者はどのデバイスを使用していても一貫したウェブ体験を享受できます。これは閲覧者の満足度向上につながります。

SEOの向上

Googleなどの検索エンジンは、モバイルフレンドリーなサイトを評価の対象としています。レスポンシブデザインを採用することで、検索エンジンランキングが向上しやすくなります。

開発・管理の効率化

レスポンシブデザインは、複数のバージョンのサイトを管理する手間を軽減します。1つのコードベースで異なるデバイスに対応できるため、開発・保守の効率が向上します。
Webサイトのコンテンツを修正したい場合、複数のデバイス用ページを修正するのではなく、1つの修正箇所で対応できます。修正コストの削減と、修正漏れの確率を低減できます。

課題と今後の展望

一方で、レスポンシブデザインには課題も存在します。特に、異なるデバイスに合わせて全てに対して最適なデザインを提供することは難しく、全ての閲覧者に完璧なエクスペリエンスを提供することは困難です。また、新たなデバイスが登場する度に対応が必要であり、追加の作業が発生します。
現在では、デバイスのサイズも種類も多岐にわたっているため、全てを破綻なく表示させるというのは大変難しい問題になっています。

改行問題は特にお客様からのご理解が難しいところです。
チラシやパンフレット、カタログなどの印刷物でデザイン指示を出し慣れていらっしゃると、行末の改行に対する位置が気になる傾向にあるようです。
下記のように、PCで見た時のデザインを基本として改行を強制的に行なった場合、モバイルなど幅の違うデバイスで表示すると余分なところに改行が発生します。

改行位置イメージ1
改行位置イメージ2

どうしても気になる場合は、前後の単語や句読点の入れ方を工夫して改行位置をずらすなどで対応することも可能です。また、PCでは改行を入れ、モバイルでは改行を入れないなどを、上記で解説したメディアクエリを利用してコードにて出しわけることも不可能ではありませんが、全ての改行に施すのは膨大な工数を伴います。さらに、デバイスによって画面幅は千差万別なので、改行位置は移動します。全てのデバイスで最適の改行位置を目指すのではなく、どのデバイスでの表示が一番優先かという部分が重要になってきます。

通常ののWebサイトの閲覧はモバイルが主流なので、モバイルでの表示を優先してデザインを作成したいというご要望も増えてきました。ただし、コーポレートサイトやサービスサイトなどご利用対象が企業の場合は、PCでの閲覧が多い場合もあります。作成されるサイトがB to Bなのか、B to Cなのかで優先されるデバイスを考慮する必要があります。
閲覧者がどのようなデバイスを利用しているかは、Googleアナリティクスなどの導入で傾向をチェックすることが可能です。

当社ではお客様の作成されるサイトのユーザーや、そのサービスのターゲットなどを考慮し、都度最適な内容を考えさせて提案させていただいております。

まとめ

レスポンシブデザインは、デバイスの多様性がますます進む現代において、ウェブデザインの基本とも言える重要な概念であり、これからも進化し続けることでしょう。デザイナーや開発者は、ユーザーエクスペリエンスを最優先に考え、新しい技術や手法を取り入れながら、レスポンシブデザインの精度を高めていくことが求められます。

当社も常に新しい情報をインプットすることを心がけています。

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